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Blender's BLOG

QONFYブレンダー・薬剤師の康原です。健やかな日々を過ごすためのケアとそのポイントについて、漢方や養生の観点から少しずつ解説していきます。

康原晃彦 : 1976年大阪府生まれ、薬剤師。漢方薬、養生法を積極的に取り入れ、予防と健康増進に重きをおいて患者と日々向き合ってます。

むくみについて 2020.12.12

日本は海に囲まれた島国なので湿度が高く、「湿」による影響を受けやすい環境にあります。湿気により体に余分な水分が溜まってしまうためです。むくみのほとんどは、水分代謝に関わる「脾」「肺」「腎」の働きが弱まる事で起こります。以前ご紹介した、これらを助ける食材を摂ると良いでしょう。特に水分代謝が悪いと老廃物を体から排出することができなくなってしまうので、慢性化しないよう早めにケアすることが大事です。

むくみの簡単な対処法には、①体を冷やさない、②ふくらはぎのマッサージをする、③塩分・水分の摂りすぎに気をつける、などがあります。

冷たい飲み物や食べ物が多いと、体が冷えて水分代謝に影響してしまいます。意識的に温かいものに切り替えると良いでしょう。

ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれています。ふくらはぎに筋肉をつけると筋肉のポンプ作用が働き、むくみの解消になります。

体内の水分は、カリウムとナトリウムのバランスで調整されています。カリウムが不足するとナトリウムが水分と一緒に細胞内に入って、むくみにつながります。ナトリウムを控えてカリウムをしっかり摂るようにしましょう。ナトリウムは塩に含まれているので調味料は控えめに。カリウムを多く含む食材には果物(アボガド、バナナなど)、野菜(ほうれん草など)、芋類(里芋など)、海藻(昆布など)、大豆があります。

普段の心掛けで、むくみの無いスッキリとした日々を過ごしたいですね。

胃もたれについて 2020.11.30

気虚タイプや寒タイプの人は、もともと消化機能が弱いことが多く少し食べただけでもお腹がいっぱいになったり、なかなか消化がされず次の食事をあまり食べられなかったりします。よく噛んで消化を助けると共に、日頃からしっかり睡眠を取り、体を冷やさず、気を補う食材を取り入れるようにしましょう。

ストレスがある気滞タイプの人も消化機能が低下します。食べることではなく、体を動かすことでストレスを発散させ、同時に「気」の巡りを良くしましょう。

熱タイプの人は辛いもの、甘いもの、脂っこいものを食べ過ぎると症状が悪化してしまうので控えましょう。食事を減らしたり食べた分は運動するなどして、体重をキープしましょう。

栄養学的には、糖質代謝に関わるビタミンB1(豚肉、大豆、うなぎ)や、糖質・タンパク質・脂質代謝に関わるビタミンB2(レバー、さんま、さば)を多く取ると良いでしょう。

また消化酵素を取り入れるのもおすすめです。タンパク分解酵素であるプロテアーゼ(パイナップル、キウイ、パパイヤ)やデンプン分解酵素であるアミラーゼ(大根、カブ、キャベツ)、脂肪分解酵素であるリパーゼ(納豆、味噌といった発酵食品)などです。酵素は熱に弱く、50~70℃で失活してしまうので大根おろしのように火を通さずに食べると良いでしょう。

胃もたれで年末年始が台無しにならないよう、健やかに過ごしたいですね。

風邪のひきはじめ 2020.11.20

中医学では日本でいう風邪の事を感冒といいます。体に悪さをするものを邪気といい、外部から邪気が入ってきて悪さをする事で症状が出ると考えられています。

「ぞくぞくする(悪寒)、発熱がある」などの症状が出たなと思ったら、すぐ対応するのがポイントです。時間が経つと悪化してしまい、回復が遅れます。普段は肺が外からくる邪気を体内に侵入しないようにしていますが、その働きがうまくいかなくなると風邪の症状が出てきます。対策としては、しっかり睡眠を取って、体を温めて、消化の良いものを食べる事が大切です。不摂生をすると風邪をひきやすくなるのは体の機能が低下して免疫力が下がってしまうからです。日頃から自分のウィークポイントとなっている部分を強化する事で風邪のひきにくい体をつくりましょう。

栄養面では、免疫力を高めるビタミンC(ブロッコリー、柿、みかんなど)、喉や鼻の粘膜を保護したり強化するビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜など)を摂る事を心がけましょう。

この時期は寒暖差が大きく風邪をひきやすい時期です。自分の体に目を向けて注意していきましょう。

食欲不振について 2020.11.14

食欲がなくなる原因は、暴飲暴食、お酒の飲み過ぎ、身体的・精神的ストレス、運動不足などが挙げられます。思い悩むことが続いたり、便秘などによって起こることもあります。思いあたるところがあれば、解消するようにしましょう。まずは規則正しい生活と食事、しっかり睡眠を取って体調を整える事が大切です。

漢方では「脾胃」が健康になるよう対策をします。「脾」が弱いタイプの人は、火を通してよく噛んで食べるように心がけます。胃がムカムカしたり灼熱感があるような「胃」に「熱」があるタイプの人は香辛料などを控えましょう。ストレスがあると「肝」が「気」をうまく巡らせることができず「脾」に負担がかって食欲不振になってしまいます。そのような場合は「脾」を補う食材を摂ると良いでしょう。

ビタミンB群、特にエネルギー代謝や疲労回復に必要なビタミンB1、B2を積極的に摂ること、バランスよく消化の良いものを摂ることも大切です。あわせて疲労物質である乳酸の生成を抑えるクエン酸を摂ると効果的です。クエン酸を含む柑橘類や酢を使った料理をうまくメニューに加えると良いですね。

消化器官の不調やトラブルに悩まされないよう、日頃から心がけましょう。

めまいについて 2020.11.07

めまいは目が回るような感じ、気が遠くなるような感じ、歩いていてふらつく感じ、体がふわふわする感じなど症状はまちまちです。

まずはめまいが「気」「血」「水」が不足して起こっているのか、体に余分な「熱」や「痰湿」がある巡りの悪いタイプかを見極めましょう。

不足タイプは、睡眠をしっかり取るなど体を休める事が大切です。巡りが悪いタイプは、巡りを良くしてストレッチなど「熱」や「痰湿」を取り除けるような運動をすると良いでしょう。

水分を摂りすぎると体に余分な水分が増え、めまいを悪化させます。余分な水分がある水滞タイプや水分代謝を助ける「気」が足りない気虚タイプ、「脾」が弱い人は特に水分の摂りすぎには注意が必要です。

栄養学的にはビタミンB群(玄米、豚肉、うなぎ、牡蠣など)をしっかり摂る事を意識しましょう。特にビタミンB12(レバー、あさり、さんま、さば、牡蠣など)は末梢神経の代謝を改善する作用があり、めまいの薬としても使われているので意識して摂りましょう。

つらいめまい。少しでも改善できると良いですね。

肩こりについて 2020.10.22

肩こりは「気」、「血」の巡りが悪いことで起こる場合と、身体が冷えることによって起こる場合とがあります。原因がどちらにあるかを見極めましょう。

同じ姿勢が続く時は休憩を入れて身体を動かしたり、ストレッチをすると「気」、「血」の巡りが良くなります。肘回しは両手の指先を肩に乗せて肘を前から上、横、下へとゆっくり肩甲骨を意識しながら回すと効果があります。10回やったら逆回転も10回します。

「肝」は「気」を巡らせる働きがあります。このため「肝」の不調によっても肩こりにつながります。ストレスが多い人は柑橘類のアロマで「気」の巡りを良くするなどして、うまくストレスが解消できると良いですね。

身体が冷えて肩こりに繋がっている人は首の付け根辺りを温めるのがおすすめです。食事で身体が冷えないように生ものや冷たいものは控えましょう。「気」が足りない「気虚タイプ」でむくみが気になる人は、水滞タイプの食材も取り入れましょう。過度な塩分や糖分、脂肪分は血行を悪くするので控えめに。

私も肩こりによく悩まされるので、これらを意識するだけでも楽になっていくのを実感します。

物忘れ・記憶力低下について 2020.10.11

漢方では脳は、骨の中にある「髄」が集まったものと考えられていて、「髄海」と呼ばれています。「髄」は精からできていると考えられているので、腎精(腎に蓄えられている生命の源となる精のこと)を養う事が大切です。加齢などで「腎」が衰えて「精」が不足すると物忘れや記憶力低下につながります。

「腎」の働きを助ける食材は、山芋、黒豆、枝豆、キャベツ、ゴボウ、プルーン、くるみなどです。特にくるみは、脳の形に近くて、「健脳(脳を活性化する)」にいいとされています。ただし、カロリーが高いので食べ過ぎないようにしましょう。くるみは良質な脂質が多く含まれますが、酸化しやすいので開封後は早めに食べましょう。

「気」や「血」が不足したりきちんと巡らない事でも物忘れや記憶力低下につながります。しっかり睡眠をとって疲れた身体の機能を回復させましょう。ウォーキングなど脳の血流を促すこともオススメです。

脳に必要な酸素や栄養素を十分に行き渡らせる作用のあるビタミンC(ブロッコリー、柿、ピーマン)やビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンド)、EPAやDHA(さば、あじ、カツオなどの青魚)を摂るのも有効です。

いつまでも脳も身体も若々しく生き生きと過ごしたいものですね。

のぼせ・ほてりについて 2020.10.03

のぼせ・ほてりは上下の「寒熱」のバランスが崩れた状態です。自律神経の乱れ、食生活の乱れ、更年期など様々な要因から起こります。足元を温めて「気」、「血」を循環させ、上下の「寒熱」のバランスを整えていきましょう。

早く眠ることが「血」、「水」を作ることを助けるので、特に血虚、隠虚タイプの人は睡眠時間を確保すると良いでしょう。足元を温める足湯や半身浴もオススメです。入浴は温まりますが、のぼせてしまう可能性があるので長時間は禁物です。のぼせやほてりを感じた時は顔や脇の下を一時的に冷やし、お腹や足首を温めるようにしましょう。体を冷やすもの、冷たい飲み物のとりすぎにも注意しましょう。

のぼせ、ほてりは上半身に熱を感じる状態なので、首回りのあいた服装や脇の下の通気性のいい服装で熱を放出しやすくしましょう。冷やし過ぎも良くないので、ストールや羽織れる上着を常備するようにして調整すると良いでしょう。

気温差がある季節になってきました。「寒熱」のバランスを意識して身体を調節していきましょう。

爪が割れやすいトラブルについて 2020.09.26

爪は「筋の余り」といわれます。筋には「血」が栄養を与えているため「血」が充分に巡る事でしっかりとした爪が作られます。

また爪は「肝の華」(精気の充実状態がわかる所)ともいわれ、「肝」の状態がわかる所とされています。「血」の質も量も充分にあると、丈夫で綺麗な爪になります。「血」が少ないと爪が割れやすくなったり肌が乾燥したり、めまい、足がつりやすいといった症状が出やすくなります。

「血」は赤い色の食材を食べるといいとされています。クコの実、ナツメなどを食べて「血」を補いましょう。爪を切るのはお風呂上がりなど爪が柔らかくなった時にすると負担がかかりにくくなります。また深爪をすると割れやすくなるので気をつけてください。

爪を作るケラチンを生成するのに必要なビタミンB群(玄米、豚肉、うなぎ、牡蠣)や亜鉛(牡蠣、大豆、牛肩肉)、ビタミンA(うなぎ、レバー)を補って、さらに健康な爪を作るのに必要なカルシウム(牛乳、チーズ、煮干し)を一緒に摂ることも心がけましょう。

爪は健康のバロメータ。日ごろからチェックして健やかな毎日にしたいですね。

ぶどうについて 2020.09.18

ぶどうは中医学では昔から体を潤したり、「気」や「血」を補う食材として使われてきました。五味は(甘味、酸味)で五性は(平性)です。効能としては、気血を補い、筋や骨を強化します。むくみに良い利尿作用や肺の虚弱による咳や喉の渇きにも効果があり、高血圧にも良いとされています。

西洋医学では皮に含まれているポリフェノールがアンチエイジングや美肌効果に良いとされてます。

特に今の時期が旬のシャインマスカットは皇室にも献上される逸品だそうで、酸味が少なくまろやかな甘味と芳醇な香りが特徴です。シャインマスカットは皮ごと食べられて栄養も満点です。

秋は心身共にゆったりモードになってくるので、春夏がんばった体をゆっくり整え栄養をしっかり補給して冬に備えましょう。

なつめについて 2020.09.05

なつめは古くから薬効ある食品として食べられてきました。漢方では脾と胃の虚弱を補い、血を養い、心を補うとされます。五味五性は甘味、温性になります。

効能としては体を温めたり、冷え性の改善、鎮痛鎮静(疼痛、腹痛など)、貧血予防、むくみ予防、高血圧予防、精神安定、不眠症防止、美容効果、抗アレルギー、滋養強壮などがあります。

なつめは豊富な栄養成分を含んでいます。葉酸、カリウムなどがそれで、それぞれ以下のような特徴があります。

【葉酸】 赤血球を作り出すのに不可欠。貧血防止、妊婦向けに
【カリウム】 ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあり、血圧を下げる
【リン】 カルシウムやマグネシウムと結合して骨や歯の主成分になる
【カルシウム】 骨や歯を丈夫にしたり、神経の興奮を抑える
【食物繊維】 整腸作用や便の排泄を促す
【鉄】 貧血防止、果物では含有量トップクラス

このように豊富な成分を含んでるので、切ったなつめをシリアルやヨーグルトに入れると栄養満点の朝食になりますし、鍋に入れて薬膳鍋にするのも美味しくておすすめです。梅酒のように焼酎やワインに漬け込むのも良いですね。

美味しくて栄養豊富ななつめ。食卓に取り入れてみては如何でしょうか?

桃の薬膳的性質と効能について 2020.08.27

桃は中国の神話にも不老不死の果物として登場し、3000年以上も前から食用されていたといわれます。

桃の薬膳的性質である五味五性は甘味、酸味、温性です。気を補い、津液を生じます。

薬膳的効能は疲労回復、口の渇きの改善、腸の乾燥による便秘の改善などで、血の巡りを良くするため貧血や肌荒れにも良いとされてます。

その他の効能としては桃に含まれるビタミンCが肌をきれいにし、カリウムは高血圧を予防するなどまさに不老不死の名にふさわしい果物と言えるでしょう。

桃の美味しい季節です。美味しく食べて健やかな日々を過ごしたいものですね。

腰痛について 2020.08.19

腰痛は「腎」が衰えることで、「血」の巡りが悪くなったり、足腰が弱くなったりして起こると考えられています。以前ご紹介した「腎」の働きを助ける食材を摂ると良いでしょう。

日常生活では正しい姿勢を心がけ、骨盤の歪みを防ぐため足を組まないように心がけましょう。また、腹筋と背筋の両方を鍛えておくのも効果があります。

筋肉の緊張によって血行が悪くなり、疲労物質である乳酸や老廃物が溜まり腰痛が起こることもあります。この場合は、疲労回復作用のあるビタミンB1(豚肉、うなぎ、大豆)や、血行促進作用のあるビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンド)を積極的に摂りましょう。

筋肉や腱を強化するには、タンパク質はもちろんコラーゲンを含むもの(かれい、鳥の皮、牛すじ)やコラーゲンの合成を助けるビタミンC(ブロッコリー、ピーマン、柿)を摂ると効果的です。

日々の心がけと食養生で、腰痛とはサヨナラしましょう。

のど(喉)の痛みや咳について 2020.08.08

咳は空気の乾燥など外からくるものが原因で起こる場合と、肺の働きが弱ることで痰や熱などが出て起こる場合があります。

漢方の教えでは、咳は呼吸の働きを担う肺に関係しており、肺の外からくる邪気から体を守る力が落ちていると考えます。肺の働きを助ける食材(山芋、アーモンド、銀杏、いちじく、柿、春菊など)を摂ると良いでしょう。また、うがいなどでこまめに喉を潤し、乾燥を防ぐとともに、刺激物を摂らないように心がけましょう。

のどの粘膜を保護する働きがあるビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜など)もオススメです。ウイルス・細菌によるのどの痛みや咳には、抗酸化作用や免疫力アップさせるビタミンC(ピーマン、ブロッコリー、柿など)が効果的です。

栄養や水分を充分に補給して、肺やのどを養生するようにしましょう。

ゲップについて 2020.07.31

ゲップが出る原因はストレスや食べ過ぎです。ストレスを溜めないことや、食べ過ぎ、飲み過ぎに注意しましょう。逆流性食道炎、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を患っている時もゲップが出ます。ゲップが続く場合は病院の検査を受けることをお勧めします。

体質的に陰虚タイプの人は、胃に潤いが足りないことで、胃の「気」が逆流してゲップが出ます。アルコール、脂っこいもの、甘いものを控えましょう。ストレスなどにより肝の働きが悪くなることでも胃の「気」が巡らなくなりゲップがます。以前ご紹介した、肝の働きを助ける食材を摂ると良いでしょう。

食べ過ぎからくるゲップは、糖質の代謝に関わるビタミンB1(豚肉、うなぎ、ブリ、大豆)や糖質、タンパク質、脂質の代謝に関わるビタミンB2(レバー、さば、さんま、納豆)を摂るようにしましょう。

消化酵素もオススメです。酵素は熱に弱く50〜70℃でほとんど失活してしまうので出来る限り火を通さないで食べるようにしましょう。消化酵素は消化の後の栄養の吸収につながるもので、タンパク質分解酵素のプロテアーゼはキウイ、パパイヤ、いちじく、パイナップルなどに含まれています。でんぷん分解酵素のアミラーゼは大根、かぶ、キャベツ、山芋などに、脂肪分解酵素のリパーゼは納豆、味噌などの発酵食品に含まれています。

食養生でゲップは抑えることができますので、試してみては如何でしょうか。

抜け毛について 2020.07.26

髪は東洋医学では「血の余り」といわれています。そのため、「血」が不足すると抜け毛が増えたり、髪がパサつくなどのトラブルが起こります。「肝」が弱ると「血」を全身に送れず頭皮や髪に栄養を与えられなくなります。老化などで「腎」が弱っても抜け毛の原因になります。「肝腎」を養生しながら「血」を補うと良いでしょう。

「湿」や「熱」があるタイプの人は脂っぽくなりがちで、頭皮や髪がベタベタしてしまいます。水滞・熱タイプの人は、暴飲暴食をしていないか、油っぽい物、辛い物、アルコール、甘い物を摂り過ぎていないかチェックしましょう。これらを控える事で「湿」や「熱」を軽減させることができます。

栄養面ではタンパク質のほか、皮膚を健康に保つビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜)、ビタミンB6(まぐろ、さんま、鮭、鳥ささみ)、髪の成長を促すビタミンB2(さば、納豆、牛乳、レバー)、亜鉛(牡蠣、牛肩肉、大豆)を摂ることが大切です。抜け毛や皮膚、髪を健康に保つビオチン(レバー、ピーナッツ、卵、いわし)も有効です。

頭皮を清潔にしてつまらせないことや、マッサージなどをして頭皮の血流を良くすることも効果的です。シャンプー前にフラッシングすると、頭皮の汚れを浮かせ髪の絡みを少なくして、シャンプー時の負担を軽減させられるので、頭皮を健康に保つことができます。

髪は長い友達。秀逸なCMのコピーでしたね。抜け毛を抑えて、いつまでも若々しくありたいものです。

ダイエットについて 2020.07.18

体重が落ちにくくなるのには遺伝的な面もありますが、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、年齢を重ねることによる「脾」や「腎」の機能低下で代謝が落ちてくるといった原因があります。

「脾」が弱まると「気」、「血」を充分に作れないことで栄養が不足して代謝が落ちます。「脾」の働きを助ける食材(ナツメ、米、山芋、アーモンドなど)を摂ると良いでしょう。

「腎」が弱まると温める力が落ち、水分代謝が低下します。「腎」の働きを助ける食材(枝豆、キャベツ、ゴボウ、プルーンなど)を摂るようにしょう。

食事はバランスよく食べて量を調整する。野菜、きのこ、海藻をたっぷり摂る。さらに食物繊維は満腹感を得られるうえに、余分な脂肪を体の外に排出してくれるので効果的です。糖質、脂質、タンパク質の代謝に必要なビタミンB群(玄米、豚肉、うなぎ、牡蠣など)もオススメで、むくみが強い人にはカリウム(バナナ、ほうれん草、キュウリなど)もオススメです。 

無理なダイエットは健康を損なってしまうので、「脾」や「腎」を養生して、バランスの良い食事を心がけると良いですね。

不妊について 2020.07.11

お腹を押さえた時に硬い人は「気」や「血」の巡りが悪いことが多く、柔らか過ぎる人は「気」が不足していることが多いようです。

気血水の不足は性能力の低下につながります。気血水を補いつつ巡らせるようにしましょう。適度な運動をすることで巡りは良くすることができます。ストレスによっても気の巡りが悪くなるので、おおらかに過ごして精神を安定させましょう。また、子宮が冷えていると女性ホルモンの分泌が少なくなり、卵子の育ちが悪くなったり着床しにくくなります。身体を冷やさないようにすることが大切です。

「腎」はホルモンや生活活動を担っているため、不妊時は「腎」が弱まっていると考えます。そのため、「腎」に効果のある、山芋、黒豆、黒ごま、エビ、クコの実などを積極的に摂ると良いでしょう。赤ちゃんの発達障害を防ぐ葉酸(レバー、モロヘイヤ、ブロッコリー)や血液を作り子宮環境を整える鉄(レバー、赤身肉、まぐろ、ひじき)、女性ホルモンの分泌を活性化させる亜鉛(牡蠣、大豆、豆腐)を摂ることも心がけましょう。

漢方の観点では、気血水の充実や腎の養生が大切なポイントですね。

老化について 2020.07.04

女性は7の倍数、男性は8の倍数で体に大きな変化が出ると言われています。実際に35歳前後や42歳前後で不調が出てくる人も多いようです。老化予防は早くから始める事がとても大切です。不要な物を排出し必要な物を補充しましょう。

老化に最も関連する臓腑は「腎」です。「腎」は生命力の源となる「精」を蓄えています。「精」は成長や発育、生殖の基礎となるもので、「精」が不足し「腎」が弱まると腰痛や聴力の衰え、白髪、骨粗しょう症などの症状が現れてきます。「腎」の働きを助ける山芋、黒ごま、豆類、クコの実、うなぎなどを摂ると良いでしょう。

老化予防のためには、しっかり睡眠を取ってバランスの取れた食事をし、運動やストレッチを心がけ、老廃物を溜めないことが大切です。抗酸化・抗炎症作用のあるビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜)、ビタミンC(ブロッコリー、柿、ピーマン)、ビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンド)や、抗炎症作用のあるビタミンD(鮭、さんま、キクラゲ)、亜鉛(牡蠣、大豆、高野豆腐)などを摂ることも効果的です。

人生100年時代。セルフケアを実践して健やかに過ごしたいですね。

便秘について 2020.06.27

便秘は様々な原因から起こります。「気」が不足することで便を出す力が弱まったり、「水」や「血」が不足することで便が乾燥して出にくくなります。また、身体が冷えてしまうと腸の蠕動運動が弱くなり排便しにくくなったり、逆に熱がこもっても便が乾燥して出にくくなります。

熱タイプの人にはバナナやアロエ、気虚タイプの人にはハチミツ、陰虚タイプの人にはヨーグルト、牛乳、チーズといった乳製品がオススメです。

日々の対策としては、食事量が少ないと便の量も少なくなり便秘になりやすいので、三食バランスよく食べて毎日排便する習慣をつけましょう。身体を冷やさないことや、適度な運動、腸のマッサージなどもいいでしょう。また、食物繊維の多い食材(野菜、果物、海藻、豆類)を摂ると腸内で水分を吸収して腸の蠕動運動が高まり排便を助けます。ヨーグルトや納豆も腸内環境を整えて腸の活動を助けます。

これらを意識して、規則正しい排便リズムを作りましょう。

アルコールとの付き合い 2020.06.20

アルコールは「気」と「血」の巡りを良くする作用があるので、ほどほどに摂るのは問題ありません。しかし長時間アルコールを摂取していると水分が不足した状態の「隠虚」になってしまいます。そこでお酒を飲む時には以前ご紹介した隠虚タイプにお勧めの食材をあわせて摂ると良いでしょう。

そのほか、おつまみにお勧めの食材は、アルコールを分解する酵素の原材料となるタンパク質(魚、肉、卵、大豆製品)やアルコール分解に必要なビタミンB1(豚肉、うなぎ、ぶり、大豆製品)、そしてアルコール分解を促進するセサミン(ゴマ)、タウリン(牡蠣、しじみ、タコ、ホタテ)などです。また塩分が増えがちになるので、むくみ予防にカリウムを多く含む芋類、豆類、海藻類をあわせて摂ると良いでしょう。なお、脂っこい物は肝臓に負担をかけるので控えましょう。

飲み過ぎや二日酔いの時は「肝」と「脾」に負担がかかっています。そのため「肝」を助ける食材のしじみや牡蠣、そして「脾」を助け、むくみを取り除く緑豆もやしや海藻類がオススメです。また、アルコールの解毒を助けるオレンジ、グレープフルーツ、ゆず、柿なども役立ちます。水分もしっかり補給しておきましょう。

お酒と言えばウコンを思い浮かべる方も多いと思います。ウコンは肝機能の働きを高め体を温めるので冷えタイプの人に向いています。また、香辛料のターメリック(ウコンの一種)は冷やしたり抗炎症作用があるので熱タイプの人にうってつけです。翌朝の味噌汁やスープに入れるとスッキリします。

私も楽しい会合の集まりなどでついつい深酒をしてしまいがち(!?)なので、これらを意識してお酒を楽しむように心がけています。

胃痛について 2020.06.13

急な胃痛の多くは暴飲暴食や冷えが原因になります。慢性的な胃痛は精神的ストレスや疲労が溜まってる人、元々胃が弱い人に多くみられます。対処法としては、消化のよいものを食べる、冷たいものを控える、消化を助けるためによく噛んで食べる、ストレスを溜めない、などがあります。

食後に痛みが軽減する方は「気」や「水」が足りない「気虚」や「隠虚」の可能性があります。この場合は以前ご紹介した「気虚タイプ」や「隠虚タイプ」にオススメの食材を摂ると良いでしょう。

ストレスなどで「肝」が「気」をうまく巡らせることができず、「脾」に負担がかかり胃痛になることもあります。そういう時は「肝」の働きを助ける食材(いちご、桑の実、ロイヤルゼリー、うなぎ)や、「脾」の働きを助ける食材(玄米、芋類、黒豆、オクラ、ナツメ)を摂ることが大切です。

胃の粘膜保護や再生に必要なビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜)、ビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンド)、ビタミンC(ブロッコリー、柿、ピーマン)、ビタミンU(キャベツ、レタス)や、同じく粘膜保護に役立つ長芋、里芋、オクラなどのネバネバ成分もおすすめです。

つらい胃痛。毎日の食事で改善できますので実践してみてはいかがでしょうか。

夏バテについて 2020.06.06

夏バテは汗をかくことによる「気」、「水」の消耗が原因と考えられています。また、冷たいものの摂りすぎや冷房などで消化器官を冷やしてしまい、食欲が低下したり、水分代謝が悪くなることでも起こります。

以前ご紹介した「気虚」タイプや「水滞」タイプにオススメの食材を摂ることが改善に繋がります。また、ビタミンB1が不足しても夏バテになってしまいます。ビタミンB1を多く含む食べ物(豚肉、うなぎ、ブリ、大豆、玄米など)も効果的です。

日常生活では、主食、主菜、副菜をそろえたバランスの良い食事を摂ること、水分補給をしっかりすること(ただし冷たいもので補給するのは控える)、しっかり睡眠をとることが大切です。

これから蒸し暑い季節にもなってきます。これらを意識してこの夏を乗り越えましょう。

口内炎について 2020.05.31

口内炎は、細菌などの感染、食べ物などの物理的な刺激、ストレスや疲れ、栄養不足など様々な要因によって引き起こされます。

中医学では「熱」がこもることで口内炎ができると考えます。辛い物、アルコールなど体を熱くする食べ物を摂ったり、ストレスによって「湿」や「熱」が体にこもると口内炎ができやすくなります。また、生命エネルギーの源である「気」や体を潤す「水」が足りなくても、熱がこもり口内炎ができやすくなります。

口内炎ができた時は、体を熱くするような脂っぽい物、辛い物、アルコールを控え、うがいをして殺菌をしたり、しっかり睡眠をとることが大切です。また、粘膜を正常に保つビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜など)、粘膜を丈夫にするビタミンB群(玄米、豚肉、牡蠣など)、細菌に対する抵抗力をアップするビタミンC(赤ピーマン、ブロッコリー、柿など)を積極的にとると良いでしょう。

暑さも増してきて、熱がこもったり疲れの溜まりやすい季節になってきました。つらい口内炎とはさよならして健やかな毎日を過ごしたいですね。

眠気について 2020.05.23

眠気の原因は、生命エネルギーの源である「気」の不足(虚弱体質、消化器官が元々弱い、疲れや睡眠不足など)や、余分な水分である「湿」の身体への滞留によると考えられます。例えば、食後に眠くなるのは「脾」に「気」が集中してしまい脳の活動に必要な「気」が不足するためです。

「気」を補う食材や、「脾」を助ける食材を増やすこと、また、水分代謝を良くするために身体を冷やさないことが大切です。「気」を補う食材には、芋類、大豆、かぼちゃ、肉類、甲殻類、ナツメなどがあります。「脾」を助ける食材には、玄米、芋類、おくら、ブロッコリー、いわしなどがあります。

栄養が不足したり酸素が不足して細胞活動が低下することでも眠くなるので、疲労回復に良くて糖質をエネルギーに変えるビタミンB1(豚肉、うなぎ、ぶり、大豆)や、体に酸素を運ぶのに必要な鉄(レバー、赤身肉、いわし、マグロ)を摂るのも効果的です。

「春眠暁を覚えず」で寝坊などしないように注意したいですね。

不眠について 2020.05.16

漢方の五行説では、中枢神経系をつかさどり精神の安定に関わる「心」、自律神経系に関わる「肝」、感情に関わる「脾」が不眠に影響するとされています。また「心」の気・血・水が足りないと全身に栄養が行き渡らず、これにより精神が不安定になって眠れなくなります。

「心」を養生するには睡眠をしっかり取ること。オススメの食材は小麦、ひじき、アーモンドなどです。「肝」は目をいたわると良いでしょう。オススメの食材は桑の実、いちご、うなぎなどです。「脾」は胃の負担を軽減させる為によく噛んで食事をすること、余分な水分を取り除く為に水分代謝を高めることが大事です。オススメの食材は黒豆、おくら、小松菜などです。

「腎」の水と「心」の熱のバランスも関係しています。余分な水や熱がこもりすぎて眠れなくなるのでお酒の飲み過ぎや食べ過ぎにも注意しましょう。

眠りやすくするために日頃の生活で気をつけたいポイントは、湯船につかったり音楽や香りでリラックスすること、軽い運動によって程よく疲労すること、そして日光を浴びて体内時計を調整することなどです。薬膳では玄米、小麦、ナツメ、あさりなどを摂ると精神が落ち着いていいとされています。

トリプトファンは脳をリラックスさせ、睡眠や精神を安定させるセロトニンを作るのでトリプトファンを含む食材を摂ることも有効的です。ちなみにトリプトファンからセロトニンを作る時にビタミンB6が必要なのでビタミンB6も一緒に摂るとより効果的です。トリプトファンを多く含む食材は、ヨーグルト、牛乳、大豆製品、バナナなど。ビタミンB6を多く含む食材は、まぐろ、さんま、鮭、鳥ササミなどです。

しっかり心を落ち着かせリラックスして質の良い睡眠を心がける事で、より快適な日々を送れるように努めていきましょう。

慢性的な頭痛について 2020.05.09

頭痛には風邪などで起こる急性のものと、疲れや血行不良から起こる慢性的なものがあります。ここでは慢性的な頭痛について解説します。

同じ箇所がズキズキとする頭痛は「血」の巡りの悪いことが原因と考えられます。めまいがあってぼーっとするような頭痛は「血」の不足から起こります。重だるい頭痛は水分代謝の悪さによって起こります。「水」が不足することでもイライラしたりして頭痛が起こります。ストレスで張るような頭痛は「気」の巡りの悪さが原因と考えられます。

これらをケアするには首や肩のこりを解消させたり目を休めると効果的です。そして何といっても無理や我慢をしないことが大切です。

オススメの食材は血行促進作用のあるビタミンC(ブロッコリー、柿、ピーマン)やビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンド)、血管拡張作用のあるナイアシン(レバー、まぐろ、さば)などです。頭痛の緩和に良いとされています。ビタミンB(豚肉、うなぎ、牡蠣)、マグネシウム(ひじき、わかめ、納豆)も偏頭痛に効果があります。

私も頭痛にはよく悩まされているので日頃からこれらを意識するようにしています。

眼精疲労(目の疲れ)、ドライアイについて 2020.05.02

「血」と「水」が不足すると目の栄養が不足し疲れが出ます。「気」と「血」の巡りが悪い場合も目に栄養が行き渡らずに疲れとなります。

漢方では「肝」が目の栄養となる「血」を貯蔵していると考えます。さらに「肝」は「腎」とお互いに助け合っているため「肝腎」両方をケアする事が大切です。例えばクコの実は「肝腎」に働きかけ「水」を補う食材なのでおすすめです。「水」は夜に作られるので睡眠をしっかり取る事も大切です。

おすすめの食材は目の疲れや乾燥を防ぐビタミンA(うなぎ、レバー、緑黄色野菜など)や、目の周りの筋肉疲労の解消に効くビタミンB1(豚肉、うなぎ、ブリなど)、視神経の働きを助けるビタミンB12(レバー、あさり、さんまなど)、目の血行促進やドライアイに効果のあるビタミンE(うなぎ、モロヘイヤ、アーモンドなど)などです。

もちろん目薬などで一時的に改善することもできますが、根本的に改善するには身体の内側から調子を整えていくことが大切ですね。

疲れについて 2020.04.23

心と体は表裏一体で、精神的な疲れは肉体へ、肉体的な疲れは精神へと影響していきます。どちらが先に疲れても最終的には両方が疲れてしまいます。

心の疲れには、趣味を楽しんだりリフレッシュできる場所に出かけると良いでしょう。運動や瞑想も効果的です。かくいう私も就業前に10分ほど瞑想しています。

体の疲れには、しっかり睡眠を取り、「脾」に負担をかけないよう油っぽい食べ物を控え、体を温める作用の「気」を消耗させないよう冷たい飲食物を避けると良いでしょう。疲労回復にはビタミンB群(豚肉、うなぎ、牡蠣など)や、乳酸の生成を抑えるクエン酸(果物、酢、梅干しなど)を摂ると効果的です。オクラや山芋のネバネバ系もオススメです。

心と体が両方とも疲れてしまう前に、意識的に対策をとることが重要ですね。

肌のしみ・くすみとその対策について 2020.04.18

紫外線にあたり色素が沈着してしまうと、しみになります。外出時は紫外線から皮膚を守る事が大切です。

また、日常生活の不摂生、疲れ、ストレスなどで「肝」、「腎」の働きが弱くなったり、「気」、「血」の不足や巡りの悪化で「瘀血」になると、ターンオーバー(代謝のサイクル)が遅くなり、しみ・くすみになります。

ですので、しっかり睡眠をとって「肝」、「腎」を休ませ、ホルモンのバランスを整える事が大切です。さらに、「肝」の働きを助ける桑の実、うなぎ、ロイヤルゼリー、黒ごまなどや、「腎」の働きを助ける山芋、黒豆、枝豆、カリフラワー、キャベツなどを積極的に摂ると良いでしょう。

「瘀血」におすすめの食材は、3月25日の本ブログ「血について(後編)」で紹介しました。こちらもご参考ください。

紫外線の気になる季節。身体の外側だけでなく、内面もケアすることで健やかなお肌を手に入れましょう。

「水」について(後編) 2020.04.07

前回に続き「水」が不調の時に現れる症状や、そんな時にオススメの食材などを紹介したいと思います。

体の中の水分が不足した状態である「隠虚」の時には、潤いが足りず肌や髪がパサつき口や目が乾燥したり、便秘やほてりなどの症状が現れます。オススメの食材は、豆乳、豆腐、おくら、山芋、アスパラガス、ヨーグルトなどです。逆に控えたい食材は、生姜、唐辛子、カカオなどです。

体の水分の巡りが悪く溜まった状態である「水滞」の時には、むくみや湿疹、下痢、耳鳴り、めまい、倦怠感などの症状が現れます。オススメの食材は、とうもろこし、ナス、もやし、きゅうり、すいか、豆乳、生姜などです。逆に控えたい食材は、油っぽいもの、甘いもの、アルコールなどです。

夜遅くまで活動していると水分を消耗してしまうので睡眠を充分にとったり、運動や半身浴などで発汗を促して水分代謝を良くするだけで、「水」の不調は改善されてくると思います。

「水」について(前編) 2020.04.03

「気」、「血」に引き続き、今回は「水」について解説します。水は「すい」と読みます。「水」は「血」以外の透明な液体の事をいい、生命を維持する基本物質のひとつです。涙、汗、唾液、胃液などの体液を指します。

「水」の働きは、①全身を潤す、②老廃物を体外へ排出する、③熱を冷まし体温調節をする(陰陽のバランスを調整する)、④関節の動きを滑らかにする、などがあります。

「水」の不調には、体の中の水分が不足し潤いが足りない状態の「隠虚」と、水の巡りが悪く滞ってる状態の「水滞」があります。次回はこれらの症状と改善するオススメ食材を紹介しようと思います。

「血」について(後編) 2020.03.25

前回に引き続き「血」が不調のときに現れる症状や、そんなときにおすすめの食材を紹介します。

血が不足した状態である「血虚」のときには、顔色が悪い、めまい、立ちくらみ、物忘れしやすい、動機、手足の痺れ、抜け毛•白髪が増える、肌がカサカサ、生理が遅れがち、不眠、冷え性などの症状が現れます。おすすめの食材はレバー、鶏卵、ほうれん草、にんじん、黒豆、プルーン、ナツメなどです。逆に控えたいのは冷たいもの、生もの、甘いもの、ピリ辛なものなどです。

血の巡りが悪い状態の「瘀血」のときには、顔•唇•歯茎が黒っぽい、シミ•そばかすが多い、頭痛、肩こり、慢性的な関節痛、生理痛がひどい、月経血に血塊が多い、血管が浮き出るなどの症状が現れます。おすすめの食材はまぐろ、かつお、いわし、カニ、タマネギ、ニラ、ネギ、黒キクラゲ、ウコン、サンザシなどです。逆に控えたい食材は脂肪、特に肉の脂身、バターや生クリーム、味の濃いもの(甘い•しょっぱい)などです。

目を使い過ぎると「血」を消耗するので意識的に目を休めたり、適度な運動で「血」の巡りを良くすると良いでしょう。運動不足気味な方は、軽いウォーキングをするだけでもずいぶんと違ってくると思います。

血虚や瘀血に当てはまる方は、一度取り組んでみてはいかがでしょうか。

「血」について(前編) 2020.03.20

今回は前回までの「気」に続いて、「血」ついて解説します。血は「けつ」と読みます。

「血」は血管を流れる赤い液体で全身に栄養を供給する基本物質のひとつです。「そんなことは分かってる!」と言われそうですが、漢方では血は思考の源ともされていて、血が充足していると精神も充実し、不足していると精神は不安定になり、記憶力が減退すると考えます。無理なダイエットなどで血が足りなくなるとイライラしたりぼーっとしてしまうのはこのためです。

漢方では「血」には次の働きがあると考えます。
①全身に栄養を行き渡らせ肌や髪に潤いを与える
②内蔵の働きを支え筋肉や骨を丈夫にする
③精神を安定させる

血の不調には、血が不足した状態の「血虚」と、血の巡りが悪い状態の「瘀血」があります。
次回はこれらの症状と、その改善方法について紹介したいと思います。

「気」について(後編) 2020.03.13

前回に引き続き「気」に効く食材について解説します。
気の不調には気の不足である「気虚」と、気の巡りが悪い「気滞」があります。

「気虚」タイプは気の量が不足していて、疲れやすい、風邪をひきやすい、息切れ、胃もたれ、冷え性、むくみなどの症状が現れます。気を補うおすすめ食材は牛肉、羊肉、鶏肉、うなぎ、山芋、かぼちゃ、納豆、朝鮮人参などです。逆に控えたい食材は冷たいもの、生もの、チョコレートなどの甘いもの、ピリ辛なものです。

「気滞」タイプは気の流れが悪く、イライラ、憂鬱、精神不安定、頭痛、肩こり、胃やお腹の張り、ガス、ゲップが多い、下痢と便秘を繰り返す、不眠などが症状として現れます。気の流れを良くする食材はレバー、あさり、しじみ、牡蠣、香り野菜(セロリ、ミント、パクチー)、柑橘類(グレープフルーツ、ゆず、みかん)、くこの実、陳皮などです。逆に控えたい食材はイライラ、頭痛の時にはにんにく、胡椒、唐辛子、シナモンなど熱性のもの、ガス、ゲップが多い時には豆類です。

気虚、気滞に当てはまる症状が多いようであれば、これらの食材を意識的に摂取してみるのも良いかと思います。

「気」について(前編) 2020.03.06

漢方の教えでは、生命活動の源は気、血、水の3つの要素であり、それらが経絡を通じて体中を巡っていると考えます。ここで最も大切な要素は気です。気は元気、気力などエネルギーや血、水を動かす原動力となるからです。

「気」には次の5つの働きがあります。
①血や水を動かす推動作用
②体を温めて維持する温煦作用
③体の表面を保護する防御作用
④血や水を漏れ出させない固摂作用
⑤食物を気、血、水に変化させたり水を汗や尿に代謝、排泄する気化作用

生命活動の原動力である気が不足したり巡りが悪くならないよう、生活習慣を見直したり、日ごろから食事に気を配ることが大事です。

次回は「気」に効く食材をご紹介したいと思います。

心のコントロール 2020.02.29

健康とは心と体が共に元気な状態を言います。体調不良で気持ちが沈む時もあれば、気持ちが沈んで体調不良になる時もあります。心と体はリンクしているのです。

心をコントロールするには睡眠をしっかり取り、冷たい飲み物を控えます。特に漢方の考えでは、肝に異常があると怒ったりイライラする感情が出やすいとされています。肝をいたわるには目を休めると効果的です。また、いちご、桑の実、うなぎ、春菊、すももなど肝の働きを助ける食材を摂るのも良いでしょう。

食事や漢方で、心と体を健やかにしてみませんか?

冷えについて 2020.02.22

この季節は冷えで悩んでる人も多いと思います。冷えは万病のもと。手先や足先の血管などが縮まってる状態で、健康と病気の間、つまり未病の段階です。

西洋医学は熱や炎症を鎮める、つまり冷やすのは得意ですが、温めるというのはあまりありません。

これに対して、漢方は冷えに対しては得意分野です。食物や漢方薬を、身体を温めるもの、冷やすもの、どちらでもないもの、に分類しています。例えば、温めるものとして生姜やシナモンがあります。これらには身体を温めて発汗させる働きがあります。

ご自身の体質にあわせて、漢方で冷えを防いでいく事を考えてみてはいかがでしょうか。
当サイトの「ジャーナル」でも食性や体質のタイプについて解説しています。

ストレスについて 2020.02.19

忙しく仕事に追われていたり、人間関係の悩みや将来の不安などからストレスを抱えている方も多いと思います。性格的に真面目過ぎたり内気だったり、逆に頑固すぎてもストレスを感じやすいようです。

漢方では、ストレスがかかると肝、心、脾の影響で気の巡りが悪くなり不調が出ると考えます。そこで、気の巡りを良くするために、すぐに実践できるおすすめの方法をご紹介します。

腹式呼吸(深呼吸でもOK)を意識的に5分間続けます。たったこれだけです。自律神経が整い体内のバランスが保たれることで、滞った気の巡りも良くなっていきます。

忙しい日々の中でも、一度試してみてはいかがでしょうか。

Blender's BLOGはじめました 2020.02.19

些細なことで体調を崩したり、最近無理がきかなくなった…なんて方も多いのではないでしょうか?日々の体調変化と上手に向き合ってケアしていくことが必要になってきます。具体的な方法やポイントについて、漢方、養生の観点から少しずつ解説していきたいと思います。

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