漢方の五行説では、中枢神経系をつかさどり精神の安定に関わる「心」、自律神経系に関わる「肝」、感情に関わる「脾」が不眠に影響するとされています。また「心」の気・血・水が足りないと全身に栄養が行き渡らず、これにより精神が不安定になって眠れなくなります。
「心」を養生するには睡眠をしっかり取ること。オススメの食材は小麦、ひじき、アーモンドなどです。「肝」は目をいたわると良いでしょう。オススメの食材は桑の実、いちご、うなぎなどです。「脾」は胃の負担を軽減させる為によく噛んで食事をすること、余分な水分を取り除く為に水分代謝を高めることが大事です。オススメの食材は黒豆、おくら、小松菜などです。
「腎」の水と「心」の熱のバランスも関係しています。余分な水や熱がこもりすぎて眠れなくなるのでお酒の飲み過ぎや食べ過ぎにも注意しましょう。
眠りやすくするために日頃の生活で気をつけたいポイントは、湯船につかったり音楽や香りでリラックスすること、軽い運動によって程よく疲労すること、そして日光を浴びて体内時計を調整することなどです。薬膳では玄米、小麦、ナツメ、あさりなどを摂ると精神が落ち着いていいとされています。
トリプトファンは脳をリラックスさせ、睡眠や精神を安定させるセロトニンを作るのでトリプトファンを含む食材を摂ることも有効的です。ちなみにトリプトファンからセロトニンを作る時にビタミンB6が必要なのでビタミンB6も一緒に摂るとより効果的です。トリプトファンを多く含む食材は、ヨーグルト、牛乳、大豆製品、バナナなど。ビタミンB6を多く含む食材は、まぐろ、さんま、鮭、鳥ササミなどです。
しっかり心を落ち着かせリラックスして質の良い睡眠を心がける事で、より快適な日々を送れるように努めていきましょう。
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